
アダルト業界の作り手側で働く女・るいが、無限に広がる「性」の世界…ファンタジーを通して見る「リアルな性」の話を、本音でお伝えしていきます。
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■ケガと隣り合わせのAV撮影
AVの撮影現場では、日々いろいろなハプニングが起こります。そもそもどんな業界においても「現場」というのはハプニングが起こりがちですよね。
AV撮影は、その名の通り「肉体労働」で、ケガは切っても切り離せません。その中でも特に、AV業界ならではのケガとその予防策を今回は取り上げたいと思います。
もちろん、現場でのケガはしっかり労災が降りておりますので、ご安心ください!
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■男優さんの○○から出血!?
皆さん、AVの現場で一番多いケガはなんだと思いますか? もちろん性器まわりのケガもたまにあるのですが、体感として一番多いのは「膝の擦りむき」です。
たとえば、「行為がいきなり始まる」という設定の時、そこに布団やベッドが用意されていると興ざめしますよね。そういった理由や、またAVならではの変わったシチュエーション設定により、行為が行われる場所はなかなかハードであることが多いのです。
その結果、直接畳や床の上で腰を振る男優さんは、摩擦により膝を擦りむき、行為が終わってみれば膝が血だらけ…ということがたまにあります。
ちなみに往年の男優さんたちは何度もケガを繰り返してすでに膝の皮がとても強くなっており、ちょっとやそっとでは出血しなくなっています。男優さんに会うことがあったら是非、膝を見てみてください!
■女優さんも膝が大変!?
上記では男優さんの膝のケガについて書きましたが、女優さんも膝をケガすることがたまにあります。パッケージの撮影などで膝立ちをすることが多く、それが外の地面だったり直接床だったりするためです。
ケガまでいかずとも、それによって女優さんの膝が赤くなってしまうと、VTRの中で赤みが気になってしまいマイナスポイントになりかねません。
そこで登場するのが、AV業界秘伝のアイテム「ジェルインソール=透明な靴の中敷き」です。これは膝の下にひいてもあまり目立たず、かつ膝に当たる面を柔らかくし、負担を経験することができます。パッケージ撮影やフェラチオでの膝立ち体勢など、あまり動かなくていいときにはとても重宝するアイテムです。
なお、このインソールがない場合は「ブラパッド」で代用することもあります。はじめて目の当たりにしたときは、長年培われてきた現場の知恵を感じました…。
■起こりやすい「転倒事故」
擦りむきに続き、よく危険を感じるのは「転倒事故」です。
「AVあるある」でよく語られるADのお仕事といえば「ローション出し」だと思いますが、その中でも言われるように、VTRの進行を妨げないよう、男優がハンドサインを出したタイミングでADはさっとローションを出さなくてはなりません。そしてそのローションを男優はすごい勢いで指につけるため、入れ物からびよーんと伸びたローションが床に付着してしまうのです。
放置しておくと、男優やカメラマンなどが転倒する危険性があるため、ADは大体タオルを持ち歩き、床に付着したローションをさっと拭き取る…までがローション出しの一連の流れなのです。実際、靴下に付着したローションで私自身も転倒したことがあります笑。
このほか、オイルなどによっても滑ることがあるのですが、何より女優さんが吹いた「潮」も、転倒の要因になりえます。これもまた、潮吹きの度に、ADがびしょびしょになった床を吹いています。こうした地道なケアによって、現場の安全が保たれているのです…。
AV業界ならではのケガと、その予防策、いかがでしたでしょうか。現場の知恵によって成り立っている作品、是非そういった裏話も楽しんでいただければと思います。
Source: fumumu