ロシア軍の侵攻が続くキエフ近郊で煙と炎が上がっている(26日)=ロイター
ウクライナの首都キエフ周辺で同国軍とロシア軍の交戦が続いている。ロシアは25日にキエフの西側を封鎖して包囲網を敷き、ウクライナも進軍阻止へ抵抗する。米高官は「陥落は現実的」とみるなど情勢は緊迫度合いを増している。
ロシア軍はウクライナの北、東、南の3方向から侵攻している。ウクライナメディアによると、25日にはブチャなどキエフ近郊で、ウクライナ軍と侵攻してきたロシア軍の間で激しい戦闘が発生。ウクライナ軍は首都につながる橋を破壊するなどして、進軍を遅らせようとしている。
インタファクス通信によると、ロシア軍は25日、キエフ北西の郊外にあるホストメリの空港を制圧した。戦闘でウクライナの特殊部隊200人以上が死亡したという。ロシア国防省は「キエフは西側から封鎖された」と述べた。
ウクライナは抵抗を続けている。同国メディアは26日、軍高官の話としてキエフの南方の上空でロシアの軍用輸送機を撃墜したと伝えた。ウクライナ兵がキエフ中心部につながる橋や道路で銃を構えて迎撃態勢を取る様子も報じられた。
ロシア軍の侵攻が進むなか、停戦に向けた交渉の動きが出ている。
ウクライナの大統領報道官は25日深夜、ロシアと停戦を協議する用意があるとフェイスブックに投稿した。協議場所や日時などを交渉しているという。ウクライナの安全を保証することなどを求めるとみられる。