ウクライナ海軍は3月24日、侵攻してきたロシア軍が支配するウクライナ南東部ベルジャンスク港に停泊していたロシアの戦車揚陸艦「オルスク」を撃沈したと発表した。アゾフ海に臨むベルジャンスクはロシア軍が包囲する港湾都市マリウポリの西方約60キロメートルにある。
ウクライナ高官が同国メディアに明かした情報として、オルスクは戦車20台、装甲車45台、兵士400人を運べる揚陸艦とのこと。
ウクライナ軍の激しい抵抗で、ロシア軍の動きはウクライナ各地で鈍っている。米国防総省高官は23日、首都キエフに迫っていたロシアの部隊が「キエフの東55キロメートルまで後退した」と指摘した。22日時点では東側からキエフまで20～30キロメートルに進んでいたという。
英国防省は24日「ロシア軍の死者数が数千人に達したのはほぼ確実だ」との見方を示し、またAP通信によると、北大西洋条約機構（NATO）は侵攻から1カ月でロシア軍の死者が最大で1万5000人にのぼると試算している。