ロシア軍の攻撃で死亡した市民の墓（10日、マリウポリ）=ロイター

ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリのボイチェンコ市長は4月11日、ロシア軍の攻撃で市内で1万人以上の民間人が死亡したとAP通信のインタビューで明らかにした。犠牲者は2万人を超える可能性があるとの見方も示した。
これはマリウポリの人口のおよそ5％に当たり市長はさらに、ロシア軍の包囲攻撃が続き、10万から12万人の市民が今も避難できずにいると明らかにしたうえで、「ロシア軍はバスや車が市外に出るのを認めず、検問所では市内に戻るよう命令している」と述べ、ロシア軍が市民の避難を妨害していると批判した。

また、市長によるとロシア軍は遺体を焼却するため、移動式の火葬設備を市内に持ち込んでいる。多数の遺体を冷蔵施設のある大型ショッピングセンターに運び込んでいるとも説明した。

米戦争研究所は4月10日、市内がロシア軍に分断され、ウクライナ軍が孤立しているとの分析を明らかにしている。